定期的に見る映画が何故かある。
それにはいくつかあって、 【The Rocky Horror Show】や【Streets Of Fire】とかは、Blu-rayを棚から出してきて見てしまうパターンで、【Leon】は大好きだが、Blu-rayを出さずともTVでやってくれるから、やっている場にいたら必ずし何度も見てしまう、、、【トトロ】やジブリ系はこの後者のタイプ(笑)。
この映画は繰り返しは余りしないが、気になると見てしまうタイプ。原作の漫画とはまた違った感じで、ストーリー的には漫画の方が良いのだが、何故か気になってしまう。まるで遠くで燃えている煙が気になって仕方ない感じ。
きっとそれは、俳優陣がそれぞれのキャラを演じ切ったからだと思う。はっきり言って映画自体の評判は余り良くないみたいだが、Lyraには凄く胸に突き刺さるラブストーリーだった、、、いやラブストーリーと言うよりはGrowing Upものかもしれない。
今日は珍しく邦画のあらすじ感想解説をしましょう。
Lyraのブログは、いつもネタバレ有り無しを選べる様に書いてあるので好きな風に読んで楽しんで下さいね。
1.【溺れるナイフ】基本情報
公開 2016年(日本映画)
監督 山戸結希
Cast
小松菜奈、菅田将暉、重岡大毅、上白石萌音、志磨遼平、斉藤陽一郎、伊藤歩夢、堀内正美、市川実和子、ミッキー・カーチス
概要
『溺れるナイフ』は、ジョージ浅倉の『ピースオブケイク』(2015)同名漫画の映画化作品。2004年〜2014年まで別冊フレンドで連載され、単行本は17巻で完結。
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監督の山戸結希は、独学で製作した短編『あの娘が海辺で踊ってる』(2012)で第24回東京学生映画祭で審査員特別賞受賞。
『5つ数えれば君の夢』(2014)で映画デビュー。
乃木坂46の「ハルジオンが咲く頃」、RADWIMPSの「光」などのミュージックビデオ監督でも有名。
映画『21世紀の女の子』(2018)を製作、2019年には『ホットギミックガールミーツボーイ』を監督。
主演の小松菜奈は、本作と『ディストラクション・ベイビーズ』(2016)『黒崎君の言いなりになんてならない』(2016)『ヒーローマニア-生活-』(2016)で第90回キネマ旬報ベスト・テンで新人女優賞を受賞。
菅田将暉は、俳優、歌手。2009年に仮面ライダーWで主役を演じてから一躍メジャー街道へ。2013年主演した『共喰い』で第37回日本アカデミー賞新人賞受賞。2014年映画『そこのみにて輝く』で高崎映画祭最優秀助演男優賞、他の映画もあわせてTAMA映画祭最優秀新進男優賞、おおかさかシネマフェスティバル助演男優賞など数々の賞を獲得している。
2016年『ディストラクション・ベイビーズ』で小松菜奈と共演。『セトウツミ』『溺れるナイフ』で日本映画プロフェッショナル大賞最優秀主演男優賞を受賞した。
カメラマン役は、音楽ユニット、ドレスコーズの志磨遼平。主題歌「コミック・ジェネレイション」は彼の作品であり、本作が、映画初出演。
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【溺れるナイフ】
2.簡単あらすじ
東京でモデルとして活躍し、知名度が上がって来た夏芽。だが父が家業の旅館を継ぐことになり、浮雲町に家族で引っ越すことに。
平凡な学校生活、田舎暮らし。だが偶然、孤高な存在の金髪少年コウと出会う。不思議な力に吸い寄せられる様に2人は付き合い出だし、周りも認めるカップルに。
だが、村総出で行われる火祭りの夜、ストーカーの蓮目に夏芽は襲われる。レイプされそうになるが助けが来てくれたおかげで、未遂に終わるが、コウは助けてあげられなかったことで自己を責め、付き合わなくなってしまった。暫くして夏芽は。クラスメイトの大友と付き合い始める。だが頭からコウが離れない夏芽。その時に東京のモデル事務所から有名なカメラマンからのオファーがあったので、モデルの仕事にまた復帰しないかと話が来る。承諾する夏芽。
浮雲町の最後の夜は、火祭りの夜だった。そこへ何故か蓮目がまたやってきて、夏芽を襲う。コウが夏芽を助けに行く、、、命がけで守るために。
* Lyraのブログは、あらすじ有り無しで読めるように書いてあります。詳しい内容を知りたくない方は、あらすじ前編だけ読み、後編は読まずに、感想解説をお読み下さい。
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3.詳しいあらすじ:前編
*ネタバレ無し
東京でモデル雑誌『プラム』のモデルで人気を得ている15歳の望月夏芽。
父が家業を継ぐことになり、故郷の浮雲町に引っ越す。
父・直樹、母・芽衣子、弟・竜太の4人で引っ越した先は、実家は旅館『あづまや』。
高齢の祖父・鉄男だけになってしまったからだ。歓迎され、宴会が始まる。
夏芽はつまらないからと、抜け出して、海辺へ行く。海辺には、赤い鳥居があり、そこは「神様のいる場所」として立ち入り禁止になっていた。
だが、そこの海には、金髪の少年が1人泳いでいた。
少年は浮雲町を仕切っている大地主・長谷川家の息子・長谷川航一郎だった。渾名は、コウちゃん。無口な彼だったが、普通の人とは違うオーラがあった。
翌日、転校早々、夏芽は、モデルとして有名だった為に、皆がざわつく。そして、夏芽は、ここでも美少女と大注目された。
コウも同じクラスで、コウの親友の少年・大友勝利、松永カナとも仲良くなる。
コウは立ち入り禁止の鳥居のある海に頻繁に入っていた。夏芽が禁止なのに、と聞くと、コウは「この町のもんは皆んな俺のもんじゃ。好きにしてええんじゃ」と言い放つ。
町一番の権力者の息子であるだけでなく、コウ自身にも誰にもない魅力があった為に、誰も否定できなかった。
夏芽は、この田舎町に来たせいでモデルは辞めたようなもの。そして本人も何も考えずに流されていた。
だがある日、夏芽のところへモデル事務所から電話がかかって来た。現在売れっ子のカメラマン・広能晶吾が夏芽の写真集を撮りたいと名指しでオファーしてきたからだと言う。
母と一緒に、広能と会った夏芽。大人しい夏芽に広能は、「君はカメラの前でないと呼吸できないんだね」と笑いながら言う。
夏芽は、写真集を出すことに同意した。それは広能に言われたからと言うより、浮雲町で権力者であるコウヘの対抗心からだった、、、と思い込んでいた。
コウの言った、「この町のものは全部俺のもの」と言ったセリフがわすれられない夏芽は、反発しながらも、コウと付き合い始めた。それは自然な流れだった。
写真集はバカ売れし、母、芽衣子は娘と2人で東京に引っ越す考えを持っていたが、夏芽は、東京に帰りたくない。
だが、カメラマンの広能が映画を撮ることになり、夏芽を起用したいと言い出した。夏芽は、コウに相談。
コウは「力があるんなら使いたい思うんじゃないんか」
夏芽は、引き止めてもらいたかった。が、コウは、その方が「面白い」と言う。
コウは青い数珠(パワーストーン)をいつもつけていた。
夏芽は、撮影時に、スタイリストから赤いパワーストーンを貰った。
それを見たコウは、夏芽とパワーストーンを交換する。
2人の仲が深まって行く中で、浮雲町の年一のお祭りである『火祭り』が始まる。
町全体が祭りに活気付いている時に父の旅館『あづまや』に大学院で民俗学を勉強しているという蓮目匠が、火祭りを見に来たと、宿泊した。
火祭りは女人禁制。女性は参加できないが、見学は出来る為にたくさんの客がやって来る。
夏芽も見に来ていた。するとそこに、蓮目がやって来て「君のお爺さんが倒れたから病院へ」と知らせに来て、夏芽を連れて車に乗り込んだ。
行く途中カナとすれ違い、夏芽は「おじいちゃんが倒れたらしい」と言って車に乗った。それを不信に思うカナ。
コウは、火祭りのメインの役をやる為、準備をしていたが、突然、夏芽と交換したパワーストーンのブレスレットが切れた為、嫌な予感がして、夏芽を探す。
そして近くにいたカナに聞き、カナは「おじいちゃんが倒れたとかで、病院に連れていかれた」と言うが、大友が「夏芽の爺ちゃんなら、さっきそこらへんで犬を探しまわってたぞ」と話し、蓮目の嘘が発覚。コウは、急いで夏芽を助けに追いかけて行く。
山奥へどんどん入って行く車に気づいた夏芽。蓮目は昔からフアンだったと言い、車を止めた。夏芽は、逃げようと走り出るが捕まってしまい、レイプされそうになる。
そこへコウが助けに来たが、蓮目に殴られ倒れてしまう。蓮目は夏芽を襲う、、、が、大友たちが通報していたおかげで、町の人々や警察が来てレイプされずに助かった。
無事に助かったものの、学校では悪い噂が流れ、ネットでもレイプされていないのに、されたと噂されてしまう。
悪いことに、この事件のせいでコウは「夏芽を助けられなかった」と自虐的になってしまう。
「離れた方が、お互いに傷つかない」と思った夏芽とコウは、別れてしまった。
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暫くして、高校生になったコウは、不良とたむろするようになり、毎日喧嘩ばかりして荒れていた。
夏芽は、中学時代とうってかわり、レイプ説の噂が流れたままで高校で孤立していた。無視するいじめだ。
一人で外でお弁当を食べる夏芽を心配した大友。「困ったことがあったら、何でも言うて」と一緒に昼を食べた。
大友は、夏芽を笑わせようと色々と話しかける。
全く笑えなかった夏芽も心を開き、普通に笑いながら大友と話せるように。
そこへ偶然バイクに乗ったコウが悪い仲間と通り過ぎる。
翌日、夏芽はコウを探しに港の方へ。コウは、「来るな」と言ってボートに飛び乗りエンジンをかけるが、夏芽は飛び乗り、結果的に二人で海へ。
コウ「お前ら(大友と夏芽のこと)は、青春ごっこや」と舟の上で、言いいだした。
「俺たち(コウと夏芽)はのう、どうも幻想を見合とったんじゃのう。お前の人生に巻き込まれんのは、もう嫌じゃ」と言う。
夏芽は、酷く傷つく。
打ちひしがれた夏芽を見て大友は、慰める。
「友達でいいから、つき合わへん?」と遠回しの告白。
夏芽は、付き合い始めた。
普通の日常に戻れそうと思っていた矢先、高校の前で、広能が待ち伏せをしていた。
夏芽のレイプ未遂事件騒動が原因で、映画の話が流れてしまったから、新しく取り直すと言って台本も届いていた。
数日前に送られてきた脚本は、夏芽の事件を模倣した様なレイプシーンがあるもの。幾ら主役を演じられるとしても酷すぎる為、夏芽は気分を害していた。
待ち伏せしていた広能は、大友といた夏芽に「今の彼氏?」と聞いたあと、「今の夏芽ちゃん見たら、撮る気なくなっちゃった」と言う。
夏芽「晒し者になんかなりたくないです」
広能は「(芸能人になるような人たちはみんな)変態でしょ」と言うと
「君となら、もっと遠くへ行けると思ったんだけどね」と嫌味ぽく言い、その場から立ち去った。
つまらない毎日をダラダラ過ごしてる自分を軽蔑されたようで、夏芽は落ち込んでしまう。そして海に行き、コウと再び会う。
コウは、また無意味なケンカをしていて怪我をしてさいた。
コウはこれで会うのが最後だと言う。
「お前は俺を追いこしていってくれ」と言った。
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3.詳しいあらすじ: 後編
*ネタバレ有り
コウ「ワシは、この土地で神さんと生きる道が決まってる。でもお前は(夏芽の)天職はもう決まっているようなもんじゃろ?」と女優の道を行けとコウは言う。
コウ「遠くへ行けるのが、お前の力じゃ。俺はお前に何もしてやれんのじゃ。誇り高くおりたかったわ」
夏芽は、もう会えなくても、コウのことがずっと好きだと、分かった。
そしてその足で大友に会いに行き、東京に行って女優になると言い、別れると言った。
大友「遠距離恋愛でもいいじゃろ」
夏芽「私は、仕事だけにしたい」とはっきり言う。
大友は、悲しくてたまらないのに、夏芽を応援すると言って握手する。
そして実家のカラオケを歌いながら泣いた。
また火祭りの季節がやって来た。
偶然にも明日、夏芽が東京に行くと言う日だった。
町の人々と一緒に祭りの準備をしていたカナは、町ではしない真っ赤な天狗のお面をつけた祭りの衣装を来た男を見かけた。気持ち悪く思ったカナはコウに、話す。
コウもおかしいとピンと来て、夏芽が危ないと予感する。「これはぶっ殺せということじゃ」と目の色が変わる。
それを見たカナは、止める。
「夏芽ちゃんは災いの元じゃ」
祭りの音が実家の旅館まで聞こえてくる為、夏芽は、祭りの音を聞きながら、部屋にいた。
そこへ先程の祭りの白装束を着た、天狗のお面をつけた人間が入って来た。
コウの悪い予感通り、天狗は蓮目だった。あれから1年が経過したにもかかわらず、夏芽を自分のものにしようとやってきたのだ。
抵抗する夏芽を襲う蓮目。
そこにコウがやって来て蓮目をぶっ倒した。
カナも追いかけて来ていた。蓮目に突き飛ばされた夏芽は、失神してしまう。
蓮目は、夏芽にナイフを突きつけて、コウを脅しながら狂った計画を話し出した。
蓮目は、夏芽が自分のものにはならないと分かっていて、襲うだけでなく、そのあと自分も自殺することで、翌日の新聞にスクープされ「僕の写真と夏芽のちゃんの写真が一緒に並んで載るんだ」と言う。
だが、コウが夏芽を助けた。
それを見て蓮目は、自分の首にナイフを当ててかっ切った。
最悪な計画を実行されてしまったが、コウは、それを阻止する為に、蓮目の遺体を海に沈めた。
これは夏芽の将来を、蓮目のスキャンダルで汚したくないからだ。
夏芽は襲われた時に失神していた為に、目覚めた時には誰もいなかった。そのため、全てが事実か夢か分かりかねていた。
そこへ、カナが現れ、そのナイフを夏芽に見せる。そして夏芽を睨みつけながら言った。
「明日、全部海に沈めるけ。夏芽ちゃんはもうコウちゃんに会わんといて」
あれから数年たった、、、
夏芽の女優業は大成功。
広能と一緒に、ジパング国際映画祭の最優秀主演女優賞を受賞していた。
受賞式のステージ上で皆んなの前でスポットライトを浴びて受賞スピーチをする夏芽。
だが、夏芽の心にはコウしかいない。
「私の神さん。(私なんかより)すっごいんだから。コウちゃんに会いたいよ」とスピーチしながら心の中で叫ぶ夏芽。
そして映画の上京するシーンが会場で流れる。
すると妄想が広がり、コウがスクーターに乗って映画の相手役として現れた。夏芽自身は、この後ろのシートに乗っている。
「コウちゃん!何で?」
「よお、夏芽〜」とあの時のまま、コウは笑う。
夏芽「私はコウちゃんの背中を追いかけて来たんだよ。私が前に進むたびに、私はずっとずっとコウちゃんを思い出すんだ。」
コウ「お前は、ここであったことは何も心配せんでええ。それよりお前は、自分の武器で天下を取る所を俺に見せてくれ。俺はずっとお前を見続けて行くけぇのう」と笑う。
夏芽はそれを聞いて安心して「この海も山も全部、コウちゃんのものだ!私もコウちゃんのものなんだ!」と叫ぶ。
海沿いを走る2人。
夏芽「あなた!」
コウ「夏芽!」
夏芽「見ていてね!」
コウ「おう!ずっと見てるけ〜の!」
夏芽「私の神さん!私の…神さん!」
2人は永遠に互いを思い続けることを誓うのだった。
広がる青い空と海に誓って…
4.Lyraの感想と考察
何度見ても、ラストシーンで泣いてしまう。
どこまでも続く海岸線。
バイクを走らせる叫ぶ2人が儚くて美しい。
いずれ崩れゆくかもしれない危うさが見えるからだろうか?
まるで初恋を思い出すような甘酸っぱいシチュエーション。
なのに、描かれているのはドス黒い人間の欲望や業なのだから、ヘヴィ過ぎる。
Lyraは田舎に住んだことがない為に分からないけれど、きっと育った町から出て行くと言うのは一大決心がいるものであり、コウみたいに代々、神具を扱い神に仕える立場の家系に生まれた場合、根付いている土地から出ることは禁止事項なのだろう。
ヤンチャしてバカやっていたコウだが、それは縛られた自分の宿命を呪い、また逆らえない自分の弱さにも耐えられないからだったのだ。
だって本気に好きな人と一緒にそばで生きていけないのだから。
そして夢があっても叶えられないのだ。
愛する人と一緒にはいられない苦しみといったら考えただけで死にたくなる。特に同じ「生きる熱量」を持った人の別れは辛過ぎる。
同じ熱量を持つ夏芽に出会えて幸せなコウなのに、添い遂げられないのだから自暴自棄にもなるだろう。
ああ見えて一途なはずだから。
夏芽が普通の美少女ならば良かったのに、、、
女優をするしか道がない女性だったのを見抜いたコウは、あきらめるしかなかったのだ。
だが愛は、強く、忘れられない。
だから一緒には絶対になれなくても生きている限り、好きな女を陰から応援し、見守ることを選んだのだ。
土着し過ぎた話だな、とつくづく思うが、この緊縛した閉鎖感が、この映画をより魅力的にしている。
だから、もっとドロドロしても良かった気がしてしまった、欲しがりな女なの、、、(笑)。
若気の至りで燃え盛った恋なのかもしれないし、本当に運命な人と出会えたラブストーリーなのかもしれないが、中学生でそれを知ってしまったコウは、先が危ぶまれる。
しかし、実際にいたら、どんな女の子なのかな〜と考えてしまう。
小松菜奈は凄く可愛らしいし、彼女は適役だし、どの配役も違和感なく役を演じていたので文句は一切ないんだけど、、、可愛らし過ぎて虜にする妖しさは足りない気がする。
コウや大友だけでなく、カメラマンもアレは虜になっているからね。
「アンタ、人を狂わす顔だよ」て、言われた言葉を思い出してしまった。
漫画と違って映画は、嫌いという人もいて、否定的な感想を言う人が多いみたいだが、Lyraには刹那くて、日本人らしいジメジメした感情の描き方がうまい名作だと思う。
ただ難点を上げると、長い話を1作品の映画にまとめなければならないから、端折ったのは仕方ないと思うが、コウの威厳が軽薄にな感じで、彼は由緒正しい家柄であり、それが彼の威厳の源であり、逆に呪縛となっている過程が、余り描かれていない為、夏芽がひかれて、周りの人間達もコウに一目置いている、人間離れしたオーラが視聴者には分かり憎いことが残念だった、、、。
そして恋愛話よりもレイプ話が主流になっている感が否めないせいで、見ていて不愉快な気持ち悪さが残ってしまうことが原作と違っていて凄く悲しくなった。
「コウちゃんは、もっと凄いんだから」とラスト近くで言う夏芽のセリフが、宙に浮いて空回りしてしまうのは、そのせいだ。
束縛の強い男としか付き合ったことがない為、嫉妬心がないコウの発言や、コウの懐のデカさ、夏芽を縛るのではなく、意志を尊重してるところは、素晴らしいと思いつつ、寂しくなりそう。
だから夏芽はがっかりしたのだ。本当は東京に行くなって言って欲しいからだ。
今だってコウの元に帰りたいに違いない。すべてを投げ打ってでも。
しかし、自分の言いなりになるロリッた女が好きな人が多い日本人で、あの若さで自己をちゃんと持っている強い女を「面白い」と考えて好きだと思うコウは、人生積んできたオッサンのようで達観としている。
大丈夫か?
コウには幸せになって欲しい。
コウの立場から見たら、この映画は、愛は寛容であること、と教えてくれるラブストーリーだし、
夏芽目線だと、自立する女のGrowing UPものになる。
面白い映画だ。
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コウは浮雲町で夏芽の成長を見守り続ける。
一生独身な気もするし、お見合いして家を継ぐようにも思えてどちらにしても可哀想すぎる。あのキモいカナとはやめな。て感じ。高校生になって、夏芽に嫌味ばかり言って虐めてる姿が醜い。大友よ、カナを潰してくれ。ww
夏芽はあのまま突っ走り、世界を目指すのは決まった未来だ。
あのカメラマン、映画監督と付き合ってしまうのだろうな。好き好き光線出しまくり男だから、夏芽を離さないだろう。
でも、夏芽の心にあるのは、コウだけだ。
だから『神さん』。
ずっと私を導く光。
愛の強さで永遠が決まるのかもしれない。
互いに愛し合った時間はずっと輝き続ける。
だから『神さん』。
ずっと見守ってくれる。
あなたが亡くなった今も愛してくれた声が導いてくれる。
愛してるよ。
去年か?一昨年に、数年ぶりに見返した時に書いたメモ
久しぶり溺れるナイフをまた見返した
この激しさ
無鉄砲で一途で
命懸け
幻想的な山と美しい海
この世界なら
リアルで好きになってしまうね〜
ロマンティックな気分になれる映像は
女性監督ならではの繊細さと
偶に出てくる情念は
まるで中島みゆきの世界観だ。
「糸」に繋がる?かのような情念。
(糸は、2人が3度目の共演した映画)
胸糞悪い犯人いなければ
2人は一緒に生きれた?
美しいほどに狂おしい
相手を思い過ぎて
空回り
でもお互いに
永遠に愛してるだからHappyEndなんだろう
Nice演技が重岡大毅
夏芽を健気に想い支える姿が可愛い😍
たまに見せるアドリブが
本当に性格良いんだなぁと思える
リアル知人に重岡君そっくりがいるが
心許した人間にはメチャ優しい人だから
この顔の系統は善人顔なんだなと映画見て再確認した
いやカラオケシーンは泣く🎤
火祭りのシーンは幻想的で
狂気と残酷さ混じり合い痛い程
美しい
夏芽が危険と聞き
殺せちゅうとるわ(相手の犯人を)と航一朗が言う所
危険な目にあった時に
リアルで言われた事あるから
毎度思い出しビビる
自分の女に手出されたら男の人は皆こうなるんだな
余談だが、主人公のカメラマンであり映画に誘う映画監督役の志摩遼平が、前髪を下ろしてる髪型が同じせいで、昔の元カレに似すぎていてびっくりした〜
やめて〜 (元カレは本木雅弘激似のフランス人だったんで似てないはずですが…)
このカメラマンも主人公の夏芽が好きみたい、と言うか狂ってる。恋狂い。
しかし、終わり方と良い、矢沢あいの漫画だった。
元々漫画が原作だから意識した?
ラストシーンの2人の叫びは堪らんなあ〜
永遠に愛してる…だね
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